Team DiETが提案する「糖尿病チーム医療」
- 私たちTeam DiETは、目の前の一人ひとりの患者さんと向き合いながら、患者さんが抱える問題を情報交換し、議論を続けてきました。チームで培った経験は、「プロフェッショナルにしか実践できないアート」から、「だれでも実践可能なメソッド」に落とし込まなければなりません。
- この度、日本医事新報社からジェネラリストを主な読者対象とした本書の編集を依頼されました。Team DiETがこれまで歩んできたひとつのけじめとして、僭越ながら、私たちの糖尿病診療に対するフィロソフィーと術をお伝えするよい機会と考え、編集をお引き受けした次第です。
- 糖尿病のスクリーニング、診断、合併症のマネジメント、ライフスタイルのケアまで、すべてをカバーし、糖尿病を専門としないジェネラリストが実践可能なメソッドを注ぎました。糖尿病非専門医のみならず、コメディカルの皆さんにもぜひとも読んで頂きたい1冊です。
第1章 まずは糖尿病を疑おう!
- 糖尿病を疑う患者さんからの訴え
- 尿・血液生化学検査の注意点-検査結果を見逃すな!
- HbA1c 6.1%がわかれ目-あなたもできる正しい診断
第2章 患者さんのプラス思考を引き出す伝え方
- 糖尿病と診断されて落ち込んでいる患者さんに-治療への向き合い方が変わる伝え方
- インスリン開始および合併症進行で落ち込んでいる患者さんに-気持ちを前向きにする伝え方
第3章 糖尿病はワンパターンならず―プロフェッショナルはこう診る
- 血糖の増悪因子を探しだせ!
- 2型糖尿病は除外診断-きっちり病型診断
- 糖だけじゃダメ-マルチリスクを把握せよ
- 合併症を見逃さない検査ミニマムエッセンシャル
第4章 継続的に診察しよう!-ドロップアウト・ゼロを目指して~
- 患者さんの継続的な来院を促すために-ドロップアウトするのはなぜ?
- ドロップアウトを食い止めるコツ-糖尿病予備軍のフォローも含めて考える
第5章 生活を聞き出そう!-うわべを聞いても問題外、実生活を聞き取ろう
- 患者さんの心を開かせるには?-「傾聴」と「同調」がカギ!
- 生活を上手に聞き出すには?-Team DiET式ライフスタイルヒアリング
- 実践!時間帯別質問リスト
第6章 ライフマネジメントを始めよう!-時間帯で攻めるテーラーメイド提案
- ライフスタイルマネジメントを始めるにあたって-4つのコツとは?
- 時間帯別ライフスタイル改善メソッド
- 起床~朝食前-意外と盲点、朝食までの失われた時間
- 朝食~昼食前-1日のスタートは朝食にあり
- 昼食~夕方-お菓子だけが間食にあらず
- 夕方~夕食前-夕食前は魔(間)の時間
- 夕食~就寝前-個性あふれる就寝までの過ごし方
- 就寝~起床-朝まで寝ているとは限らない
- 休日・外食-毎日同じ生活なんてありえない
第7章 Simple-to-the-Bestな薬物治療を始めよう!
- 2型糖尿病薬物治療のunmet needsと対応策
- スローエイジング糖尿病治療を見据えた薬物療法のアルゴリズム
- スローエイジング糖尿病薬物療法の実際-ステップ1~ステップ8
- インスリン導入とその注意点-患者さんの不安にはこう答える
- シックデイに先手を打て!-いつ病気になるかなんてわからない
第8章 患者さん・地域・医師のネットワークづくり
- 患者会をつくろう!
- 地域で糖尿病ネットワークを築こう!
- かりつけ医と病診連携
- 専門医に紹介するタイミング
特別編
- 糖尿病についてここが聞きたい!-現場からの質問・疑問にズバリお答えします
- 糖尿病療養相談室から先生へ-「先生には言えない」患者さんの不安、悩み、気持ち
- コラム
- 糖尿病治療こそチーム医療アプローチで
- 脂肪肝と糖尿病
- What is the Team DiET?
- 今すぐ、チーム医療を始めよう!
- 患者さんの生活をトータルにとらえるために
- 例外だってある-①シフト勤務
- 糖尿病と歯周病
- 服薬をやめてしまう場合の対策
- 例外だってある-②季節によって違う?
編著:
- 篁 俊成
著者:
- Team DiET
出版:
- 日本医事新報社